橋本玲子先生のスポーツ栄養講座

プロフィール
第1回 風邪が流行っている時の体調管理
第2回 運動と油のおいしい関係
第3回 バランスのとれた食事と水分補給(練習編)
第4回 外食や中食の上手なメニュー選び
第5回 試合に合わせた食事と水分補給
第6回 ケガの予防・回復を早めるための食事

第6回 ケガの予防・回復を早めるための食事

プロフィール
スポーツにケガはつきもの。しかし、十分な休養とバランスのとれた食生活で、ケガのリスクを最小限に抑えることは可能です。
ケガの予防に役立つ、また、やむを得ずケガをしてしまった際には一日も早く復帰できる食生活のポイントをご紹介しましょう。
ケガを予防するための食生活
スポーツによるケガを防ぐためには、激しい衝撃に耐えられるだけの丈夫な体(骨、筋肉、腱)を作り、日々の疲れを翌日に持ち越さないよう、疲労回復に努めることが何よりも大切です。
そのためには、日頃から十分な炭水化物や脂質、たんぱく質を摂取すると同時に、疲労回復を早め、骨や腱を丈夫にするビタミンやミネラルが不足しないよう注意することです。(詳しくは、第三回の「バランスとれた食事の考え方」)
特に栄養素の中でも、たんぱく質やカルシウム、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンEなどの豊富な食品を積極的にとるよう心がけてください。
ケガをしてしまった時の食事の注意点
ケガをしてしまった際に最も注意すべきことは、食事の量を減らし過ぎないことです。
普段と比べて運動量が少なくなる分、摂取エネルギーは抑える必要があります。しかし、食事の量を極端に減らすと、筋肉や腱の炎症を抑えたり、骨やコラーゲン※の材料となる栄養素が不足し、かえってケガの回復を遅らせてしまうことになります。
そこで、食事はボリュームを変えずに摂取エネルギーを抑えられるよう、素材選びや調理方法に工夫するようにしてみてください
 
エネルギーを抑えるための素材選びと調理方法
茹でる、蒸す、焼くなどの方法で調理する 野菜、きのこ・海藻、芋類などを積極的に活用する

(例:豚カツ→豚肉のしょうが焼き、
鶏のから揚げ→蒸し鶏のごまソースがけ)

豚カツ→豚肉のしょうが焼き、鶏のから揚げ→蒸し鶏のごまソースがけ

(例:海藻サラダ、きのこ類のマリネ、さつま芋の煮物)

海藻サラダ
材料は脂質の少ないものを選ぶ 間食は脂質や砂糖の少ないものを選ぶ

(例:牛もも肉脂身なし、牛ヒレ、豚もも脂身なし、
豚ヒレ、鶏のささ身、レバー、タラ、エビ、イカ、
低脂肪牛乳、カッテージチーズ、低脂肪ヨーグルト、
低カロリーマヨネーズ)
 

(例:ヨーグルト、ゼリー、果物、ふかしたさつま芋)

ヨーグルト

※コラーゲン:筋肉と骨をつなぐ腱の主成分で、たんぱく質の豊富な食品に含まれる。
トップアスリートのリハビリ用メニュー用
ケガで長期にわたってトレーニングを離れるトップアスリートは、いったいどのようなものを食べているのでしょうか?
過去に、Jリーグのサッカー選手、ラグビーの日本代表選手などにお勧めしたリハビリ期間中のメニューをご紹介しましょう。

<リハビリ期間中のメニュー例>
鶏の水炊き、鶏肉のポトフ、海鮮鍋、レバニラ炒め、うなぎの蒲焼、ブリの照り焼き、タラのレンジ蒸し、鶏手羽肉のオイスターソース炒め
リハビリ期間中のメニュー例
 蒸し鶏のごまソースがけ
 (314Kcal)
材料(4人分)
鶏手羽肉 2枚
酒・塩 各少々
長ネギ(白い部分) 10cm
キュウリ 1本
春雨(細いもの) 20g
〜ごまソース〜  
日清純正ごま油
大さじ1
すりごま 大さじ2
しょうゆ 大さじ3
砂糖 大さじ1・1/2
酢・水 各大さじ1
粉さんしょう・
ラー油
各小さじ1/2
おろしニンニク・
おろしショウガ
各小さじ1
作り方
1 鶏肉を片開きにして身を2倍に広げる。酒、塩を振りラップをして、電子レンジで7〜8分(500w)加熱する。粗熱がとれたら皮は細く切り、身は手で細かくさく。

2 長ネギは、中芯を抜き、斜め糸状に細く切って軽くもみ洗いをして水気をきる。
キュウリは、細いせん切りにする。 春雨は、湯をかけて軟らかく戻して水洗いし、水気をきって5〜6cmに切る。

3 ごまソースの材料を合わせ、蒸鶏、キュウリ、春雨を盛り合わせた上にかけ、ネギを添える。

第1回 風邪が流行っている時の体調管理 第2回 運動と油のおいしい関係 第3回 バランスのとれた食事と水分補給(練習編) 第4回 外食や中食の上手なメニュー選び 第5回 試合に合わせた食事と水分補給 第6回 ケガの予防・回復を早めるための食事