研 究

[ファインケミカル]化粧品に使用されるエステル油の機能や
作用を可視化させる新技術を確立し、
製品のアピール力強化につなげる

Y. A

ファインケミカル事業部 製品開発課
2021年入社
人間文化創成科学研究科 理学専攻修了

私のこだわり基礎をしっかり理解し、
常にアウトプットを具体的に
イメージして取り組む

ファインケミカル事業部では、化粧品、食品、工業分野で利用されるエステル油を製造・販売しています。私は、その中でも主力製品である化粧品用途のエステル油について、研究開発を担当しています。エステル油は、クレンジングオイルなどのスキンケア製品や、口紅などのメイクアップ製品に幅広く使用されています。現在は、エステル油の新機能を探索するとともに、効率的な新製品開発を目指して、先進的な技術や手法の導入に取り組んでいます。新たな知識やスキルの習得は容易ではありませんが、お客さまのニーズに応える製品の開発につなげるべく、日々努力しています。私が大切にしていることは、基礎をしっかり理解しながら、常にアウトプットを意識することです。論文やセミナーで得た知識をもとに原理原則を深く学び、自身の業務が事業にどのように役立つかを具体的にイメージしながら取り組んでいます。また、課題に柔軟かつ粘り強く向き合い、試行錯誤を重ね、新たな発見や価値を生み出すことを心がけることで、業務全体を0から100まで一貫して進められると考えています。

成長を感じた瞬間チームで課題に取り組み、
粘り強く挑戦、成功事例を創り出す

入社1年目に、DXに関する社内公募プロジェクトで、自身が立案したテーマが採用されました。それまでの研究開発はヒトの経験に頼る部分が大きく、属人化の傾向があったため、AIやデジタル技術を取り入れた新しい体制づくりを提案しました。この取り組みは、私や部署にとって前例のない試みであったため、採算性や実現可能性を算出することに苦労しました。取り組みを開始してからは、他部署や他企業と協働し、小さな取り組みから成果を積み上げることを心がけました。また、プログラミングやデータサイエンスを学び、課のメンバーを巻き込んで取り組みの裾野を広げていきました。メンバーと協力しながら成果を積み重ねる中で、小さな成功事例を創り出すことが出来ました。この経験を通じて、チームで課題に取り組む重要性や、粘り強い挑戦が新たな価値を生むことを学びました。まだ途上段階ではありますが、この取り組みを研究開発の強みとなる体制へと発展させると同時に、社外にも発信していきたいと考えています。

成し遂げたいこと分子構造と機能の関係性について、
計算科学的アプローチから
研究開発基盤の仕組みを構築

現在取り組んでいるテーマの一つに、「エステル油の機能や作用の可視化」があります。エステル油の分子構造と機能の関係性を視覚的かつ分子論的に理解することで、新規エステル油の分子設計や機能アピールにおいて大きな強みになると考えています。この実現に向けて、実験だけでなく計算科学の面からアプローチし、新しい技術の導入を進めています。また、大学との共同研究や研究機関との協働において主担当を務め、プロジェクトを推進しています。このプロジェクトは、当社にとって初めての試みであるため、学会やシンポジウムに積極的に参加し、最新の知見を収集しながらスキルを磨いています。まだ開始して間もない段階ですが、この技術を社内に定着させ、研究開発の基盤として活用できる仕組みを構築することを目指しています。将来的には、この分野における社内の第一人者として、技術の普及やさらなる応用を推進し、研究開発の競争力を高めたいと考えています。また、この技術を活用した製品が市場で高い評価を得られるよう、価値創造を続けていきたいと思います。

[プロフィール]

学生時代はコロイド・界面化学の研究室に所属し、「生活に身近な製品の研究開発に携わりたい」という思いから、食品や化粧品業界を志望。採用過程で出会った日清オイリオ社員の真面目で真摯な姿勢に惹かれ、入社を決意。

[オフタイム]

休日は、料理やグルメ巡りをしています。長期休暇には、家族や友人と旅行に出かけることが多いです。特に、海外で新しい文化や景色に触れることで、日々のモチベーションを高めています。

[Y. Aのある一日]

8:50

出社

メールチェック、実験装置の立ち上げ
9:30~

仕事(AM①)

サンプルの分析評価
11:00~

仕事(AM②)

実験結果の整理
12:00~
13:00

昼食

デスクにて部署のメンバーと昼食
13:00~

仕事(PM①)

他部署や社外の方と打ち合わせ
14:00~

仕事(PM②)

論文・特許調査
16:00~

仕事(PM③)

打ち合わせ用資料作成
17:20

退社

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