食と生活情報レポート

食生活を中心とした社会の動きについて、調査した結果を紹介します。

手作り料理は家族への愛情(下)

食生活に関するさまざまな場面で、「手作り料理は家族への愛情」という言葉を耳にしますが、今日の主婦にとって料理を手作りすることと家族への愛情の関係をどのように考えているのかを浮き彫りにするために調査を行いました。その調査結果を今週・来週と2週にわたってレポートいたします。全国の20才以上の女性1,281名を対象にアンケート調査を実施しました。

3.

忙しい時、体調がすぐれない時などには「調理を工夫して簡単にすませる」(57%)の主婦に、どのような工夫をしているのかをたずねた結果、「家で作りおきしてあったものを利用する」、「市販の冷凍食品、レトルト食品を利用する」という回答がそれぞれ51~53%と半数を占めました。年代別には、20~40代の主婦の家庭では「市販の冷凍、レトルト、インスタント食品の利用」の割合が高く、逆に50代以上の主婦の家庭では「家で作りおきしたものの利用」の割合が多くなっています。

料理を簡単にするための工夫
料理を簡単にするための工夫

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今回の調査では、主婦の過半数が無理をしてまで手作りをしない姿、また忙しい時、あるいは体調がすぐれない時には「市販の冷凍食品、レトルト食品」を活用する姿が浮かんできました。
そこで、これらの調理済食品や市販のお惣菜等を食事作りに使用する時の主婦の心情・気持ちについて確認しました。
全体では、調理済食品や市販のお惣菜等の利用は、「家事の合理化のためにやむを得ない」という主婦が17%、「どちらかといえばやむを得ない」が28%で、これらの主婦を合わせて調理済食品の利用は「やむを得ない」と考える主婦が45%存在していることになります。その際の心情としては、「手抜きのようで後ろめたい」という主婦は一番少なく10%、また、「どちらかといえば後ろめたい」という主婦が17%存在しており、全体として「後ろめたさを感じる」主婦は27%であり、また、「どちらともいえない」という主婦も28%存在していることがわかりました。
年代別にみた場合でも、調理済食品や市販のお惣菜等の利用は「やむを得ない」と思う主婦が、どの年代においてもトップであり、20~40代ではその割合がやや多いこと、そして「家事の合理化のためにやむを得ない」と考える主婦、また、「後ろめたさを感じる」主婦のいずれも、高い年代にやや多いことが特徴です。

調味料済食品を利用する時の気持ち
調理済食品を利用する時の気持ち