食と生活情報レポート

食生活を中心とした社会の動きについて、調査した結果を紹介します。

メタボ対策に関する意識と行動
~メタボ対策に積極的な人と非積極的な人を比較して~

2008年4月から特定健康診査・保健指導がスタートし、最近日常会話で『メタボ』という言葉をよく耳にするようになりました。『メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群、通称:メタボ)』は、肥満に加えて、高血圧、高血糖、脂質異常といった、心疾患、脳血管疾患等を引き起こす危険因子を複数持った状態のことを指します。
心疾患、脳血管疾患のリスクを低減するには、『メタボ』にならないこと、『メタボ』になってもその状態を解消することが重要であることから、メタボ対策に取り組むための促進・阻害要因は何かを探ることを目的として、30-60代の男性を対象に調査を行いました。
なお、この調査結果をまとめたショートレポートはPDFファイルでご覧いただけます。

※日清オイリオグループ(株)生活科学研究課調べ

メタボ対策に積極的に取り組むのはどんな人?

メタボ層※の人の中でも、メタボ対策に積極的な人と非積極的な人では、どのような違いがあるのでしょうか?
メタボ層の人の中で、積極的に対策に取り組んでいる人を「メタボ対策積極層」、非積極的な人を「メタボ対策非積極層」として両者の比較を行いました。
※便宜的にBMI25以上の人を「メタボ層」としました。

性格(自分に当てはまると思う言葉)

積極層は、やさしく、まじめ、そして家族を大事に

積極層は、やさしく、まじめ、そして家族を大事に

「積極層」は、堅実で温かみがあったり、前向きな姿勢であったりする言葉を自分に当てはまると思っていました。
一方、「非積極層」は、面倒なことが嫌いな様子が見られました。

食行動

積極層は、食卓での団欒と規則正しい食生活

積極層は、食卓での団欒と規則正しい食生活

「積極層」は、規則正しい食生活を送り、団欒を重視した「食」のシーンを楽しんでいる様子が見受けられました。

運動行動

積極層は、余暇でも日常でも運動!

積極層は、余暇でも日常でも運動!

「積極層」のほとんどの人に、「体力の維持・向上」「ストレス解消・リフレッシュ」のため運動に取り組む意向がありました。
また、余暇でも日常でも実際に運動に取り組んでいました。

生活行動

積極層は、余暇を楽しみ、ストレス解消も上手

積極層は、余暇を楽しみ、ストレス解消も上手

「積極層」は、余暇を充実させ、身だしなみに気をつけている様子が伺えました。
また、精神的なゆとりがあるようにもみられました。

メタボ対策にどうしたら取り組むようになるの?

メタボ対策に積極的に取り組む人と取り組まない人の行動の背景にはどのような違いがあるのでしょうか?

メタボ対策を行わない理由【メタボ予防・解消に取り組んでいない人】

非積極層は、「忙しい」もメタボ対策を行わない理由だけど…?

非積極層は、「忙しい」もメタボ対策を行わない理由だけど…?

メタボ解消・予防の取り組み状況【勤務時間と運動時間の合計が10時間以上の人】

積極層は、忙しくてもメタボ対策実施中

積極層は、忙しくてもメタボ対策実施中

「非積極層」のメタボ対策を行わない理由として、「忙しいから」が上位にあげられたことから、勤務・通勤時間の合計が10時間以上である「非積極層」と「積極層」の取り組み状況を比較しました。
この結果、対策していると答えた割合は、「非積極層」で約10%だったのに対し、「積極層」では75%でした。
メタボ対策ができない理由として、忙しいことをあげてしまいがちですが、限られた時間の中でも対策を行うことは可能なようです。

妻や恋人からの働きかけで、メタボ解消・予防に取り組むきっかけとなった(なると思われる)こと

妻や恋人からの働きかけが、メタボ対策を取り組むきっかけに

妻や恋人からの働きかけが、メタボ対策を取り組むきっかけに

「非積極層」でも、「カロリー・バランスに配慮した食事を出される」「家族・自分のために健康でいて欲しいと言われる」等の妻や恋人からの働きかけが、メタボ対策の取り組みの一助となるようです。

メタボ対策を続けるコツとやりがいは?

メタボ対策を続けるコツや、やりがいについて、「積極層」に聞いてみました。

メタボ対策を続けるコツ

<無理しないこと/手軽・簡単に行うこと>

  • 無理な運動、食事制限をしないこと。(30代・未婚)
  • 何かをしながら、どこでもできる簡単な運動をすること。(60代・夫婦のみ世帯)

<楽しむこと>

  • 好きな音楽を聴きながら。(40代・未婚)
  • 体を動かすことを趣味にして多人数ですること。(40代・未婚)

<目標を持つこと>

  • 低いゴール設定。(30代・夫婦のみ世帯)
  • やせたら小遣いアップ。(40代・夫婦子あり世帯)

メタボ対策の中で見つけたやりがいや楽しさ

<減量を実感/達成感・満足感を得られる>

  • 毎日、体重・体脂肪率・基礎代謝を測定しグラフ化する。  波はあっても長く見た時に改善されているのがわかるとやりがいがある。(40代・夫婦子あり世帯)

<メタボ対策そのものが楽しい/人とのコミュニケーション>

  • スポーツクラブに入っているがストレス発散に良い。
    妻と一緒に入っているので、一緒に行動したり会話が増えた。 (40代・夫婦子あり世帯)

本レポートの詳細は下記のPDFファイルでご覧いただけます。

生活科学研究課 ショートレポート No.12 メタボ対策に関する意識と行動

PDFファイルを閲覧できない方は、下記のリンク先ページから Adobe Acrobat Reader® をインストールしてください。
Adobe Acrobat Reader ダウンロードページへ(無料)
※Acrobat及びAcrobatロゴは、Adobe Systems Incorporated(アドビ システムズ社)の商標です。