食と生活情報レポート

食生活を中心とした社会の動きについて、調査した結果を紹介します。

男も料理の時代2009
~男性を5つのタイプに分類~

経済状況の変化により、「巣ごもり消費」「節約」といった言葉をよく耳にするようになりました。特に、食についてはその傾向が顕著であるという報告もあり、男女を問わず「内食回帰」の傾向が強まっているといわれています。そこで、生活科学研究課では、男性も多様な意識・価値観を持って料理を行っていると予想し、20-60代の男性、1248名を対象として、家事・料理・生活全般についての意識・実態調査を2009年7月に実施しました。その回答を分析した結果、料理についての男性のタイプを5つに分類することができましたので、ご報告いたします。

※日清オイリオグループ(株)生活科学研究課調べ

5つのタイプの割合(%)

5つのタイプの割合(%)

タイプ1 料理大好き&実施層(28.7%)

料理は好きだし、よく行います!妻もそれを評価してくれているはず。

家事
夫婦で分担すべきだと思っており、実施度も高い。
料理
料理頻度は高く、興味があり好きだから料理を作っている。
生活全般
栄養バランスを考えて食事をし、健康的な食生活の知識を持っている。
属性
未婚率、年齢構成比、世帯年収、小遣い等、いずれも平均的。
興味があり、好きだから料理を作る
興味があり、好きだから料理を作る
栄養のバランスを考え料理をしている
栄養のバランスを考え料理をしている

タイプ2 気持ちだけ料理層(29.2%)

料理は好きだけれど、実際はなかなかできていません。

家事
妻が外で働くことは賛成だが、家事は妻の仕事と思っており、日常的でない。
料理
料理の腕に自信はないが、作ることは好きである。しかし、実施度は低い。
生活全般
休日は家族や友人と過ごすことが多い。
属性
既婚率、子供のいる比率が最も高い。世帯年収は平均的だが小遣いは少ない。
料理の腕に自信はないが、作ることは好きである
料理の腕に自信はないが、作ることは好きである
妻が外で働くという考えには賛成であるが、家事は妻が主体的に行うべきであると思う
妻が外で働くという考えには賛成であるが、家事は妻が主体的に行うべきであると思う

タイプ3 好きじゃないけど料理実施層(15.9%)

生活するために、仕方ないので料理しています。

家事
家事全般の実施度が高い。
料理
料理頻度は高いが、その理由は他に料理を作る人がいないから。
生活全般
現在の暮らしへの満足度が低く、自分を地味でおとなしいと評価している。
属性
未婚率、20・30代の構成比が高い。世帯年収、食費は低いが、小遣いの額は高い。
他に料理を作る人がいないから
他に料理を作る人がいないから
現在の暮らしに満足している
現在の暮らしに満足している

タイプ4 料理無関心層(8.3%)

嫌いな訳ではないけど、料理には関心が無いな・・・。

家事
全く行わない訳ではないが、積極的に家事を楽しむこともしていない。家事分担について、明確な意識を持っていない。
料理
料理の実施頻度は低い。ただし、明確に料理が「嫌い」な訳ではなく態度が曖昧。
生活全般
日常生活の中でストレスを感じている人が少ない一方で、時間的なゆとりがあると感じている人も少ない。
属性
20・30代の構成比が高く、妻が「フルタイム」で働いている人が多い。
家事とは義務ではなく、生活を楽しみ充実したものにするために行うものである
家事とは義務ではなく、生活を楽しみ充実したものにするために行うものである
料理を作ることはできないし、好きでもない
料理を作ることはできないし、好きでもない

タイプ5 料理は妻におまかせ層(17.9%)

料理はしません。全て妻にお任せです!!

家事
全くしない比率が高く、夫が働き妻が家事を行うという考えの人が多い。
料理
全くしない比率が高く、その理由は面倒・家族が作るため。
生活全般
朝食の欠食率が低く、自分のことを「亭主関白」な性格だと思っている傾向。
属性
既婚率、妻が専業主婦である比率、平均年収が高い。年齢構成比は平均的。
あなたは日常的に家事を行なっていますか
あなたは日常的に家事を行なっていますか
夫が働き、妻は家事をするという考えに賛成である
夫が働き、妻は家事をするという考えに賛成である

調査概要

調査実施期間
2009年7月3日~5日
サンプル数
1248名
調査手法
インターネット調査
分析方法
家事・料理・料理関連質問37項目から数量化三類により抽出したカテゴリスコアをもとにクラスター分析を行い、今回の対象者を分類した。
対象者属性
対象者属性