食と生活情報レポート

食生活を中心とした社会の動きについて、調査した結果を紹介します。

食卓における時間の使い方
10年間で、食事を作る時間は短く、食べる時間は長く
~家族団らんへの思いは依然として高い!!~

近年、世帯構成の変化や女性の就労者数増加などによるライフスタイルの多様化とともに、情報化社会の急速な進展などにより、日常生活における時間の使い方が変わってきていると予想されます。そこで、今回は食卓に関わる時間の使い方について、20~60代の女性を対象に調査し、過去の調査と比較することで、現在の食卓の位置づけについて分析しました。

(日清オイリオグループ(株)生活科学研究課調べ)

調査概要(2013年調査)

調査実施日
2013年5月10~12日
調査手法
インターネット
調査地域
全国
調査対象
20~60代の男女
サンプル数
1001サンプル(ウェイトバック集計)

調査概要(2000年~2002年調査)

調査実施日
2000年1~2月 / 2001年1~2月 / 2002年3~4月
調査手法
郵送
調査地域
全国
調査対象
20~60代の男女
サンプル数
2000年 681サンプル / 2001年 1281サンプル / 2002年 906サンプル(全てウェイトバック集計)

調査結果

  • 1日の約15%が食事関連時間。食べる時間を長くしたい人が多い

    平均の食事関連時間は3.7時間で、1日の約15%を占めており、その中でも「食事(食べる時間)」が1.2時間となっていました。食事関連時間の中で、時間を「増やしたい」のは「食事(食べる時間)」のみで、逆に「食事作り」などの他の項目では「減らしたい」人が多くなりました。 ※:「食事(食べる時間)」、「食事作り」、「食事の片付け」、「食料品の買物」の合計時間

  • 夕食を作る時間は60代以外で短く(vs2000年)

    夕食作りの時間を2000年と比較すると、朝食は大きな変化がないものの、夕食は「30分以内」が6ポイント増えており、夕食作りにかける時間が短くなっていることが分かりました。さらに年代別で見ると、60代以外の全ての年代で食事作りにかける時間が短くなっており、特に20代で顕著でした。

  • 夕食を食べる時間はどの年代も長く(vs2001年)

    夕食を食べる時間を2001年と比較すると、「30分以上」が11ポイント増えいており、食事時間は長くなっていることが分かりました。さらに年代別で見ると、どの年代も長くなっており、特に60代で顕著でした。

  • 食事中に、テレビを見るなど会話以外のことをしている人が8割!

    食事中、会話以外のことをしている人は、朝食で80%、夕食で81%となり、多くの人が会話以外のことをしながら食事をしていることが分かりました。その内容は、テレビやDVDを見るが圧倒的に多くなりました。

  • 家族全員が揃う食卓シーンは減っているが、大切だと思う人はどの年代も9割以上に!

    食事の時に「全員が揃う」は、朝食で43%、夕食で55%となりました。小・中学生のころと比べると、「全員が揃わない」割合が、朝食では14ポイント、夕食では13ポイント増えており、家族が揃わなくなってきている様子がうかがえました。一方、「家族揃って食事をすることは大切だと思う」割合は、2001年と大きな変化はなく、どの年代も9割以上と、依然として高い割合となりました。

  • “食事や生活のマナー”、“家族とのコミュニケーション”の意識と行動にギャップあり

    食事の役割としては「栄養を摂取する」が最も重要だと考えられていましたが、健康やコミュニケーションなど様々な項目においても総じて重要度が高くなりました。重要度と実行度のギャップを見ると、「食事や生活に関するマナーを教える/学ぶ」が21ポイント差で最も大きく、次いで「家族とコミュニケーションを図る」、「栄養を摂取する」が14ポイント差となり、重要だと思っているものの実行できていない様子がうかがえました。

家庭での、平日における食事時間

  • 朝食は「10~20分」が44%、夕食は「30分以上」は43%で、最も高くなりました。
  • 夕食を2001年と比較すると、「30分以上」が11ポイント増えており、食事時間は長くなっていることが分かりました。
  • 夕食の「30分以上」を年代別で見ると、60代で最も高く56%、40代がもっと低く36%となりました。また、2001年と比較すると、どの年代も高くなっており、特に60代で顕著でした。
家庭での、平日における食事時間

家族揃って食事をすることが大切だと思う人の割合

  • 「大切だと思う」は93%となり、2001年と大きな変化はなく、依然として高い割合となりました。
  • 「大切だと思う」を年代別で見ると、2001年と比べて30、40代で若干減少しているものの、どの年代も9割以上となっており、大きな差はありませんでした。

※:「そう思う」、「どちらかというとそう思う」の合計

家族揃って食事をすることが大切だと思う人の割合

本レポートの詳細は下記のPDFファイルでご覧いただけます。

生活科学研究課 ショートレポート No.24 食卓における時間の使い方 10年間で、食事を作る時間は短く、食べる時間は長く ~家族団らんへの思いは依然として高い!!~

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