食と生活情報レポート

食生活を中心とした社会の動きについて、調査した結果を紹介します。

わが家の夕食メニューの変化
健康意識の高まりにより見直される和食
~ご飯や味噌汁抜きの新しいスタイルに変化?~

2013年5月に、生活科学研究課が20~60代の女性を対象に実施した「食卓における時間の使い方」調査では、食事の果たす役割や重要性は変わらないものの、食事作りにかける時間は短くなっていることが分かりました。このことから、調理行動や食卓に並ぶメニューが変化していることが予想されます。そこで今回は、家庭における夕食メニューに着目し、10年前からの変化について明らかにしました。

(日清オイリオグループ(株)生活科学研究課調べ)

調査概要

調査実施日
2013年8月9~11日
調査手法
インターネット
調査地域
全国
調査対象
20~60代の女性
サンプル数
1199サンプル(ウェイトバック集計)

調査結果

  • 夕食における健康面へのこだわりが増加!

    10年前と比べて夕食でこだわるようになったことは、「栄養バランスやカロリーなどに配慮すること」が53%で最も高く、健康面へのこだわりが増加している様子がうかがえました。また、「バランスの良い食事」、「健康に良い成分や食材」に対する意識が高いことも分かりました。

  • 夕食メニューを決める際にインターネットを参考にするようになった人が最多

    10年前と比べて夕食メニューを決める際に参考にするようになったものは、「インターネット上のレシピ」が70%と圧倒的に高く、次いで「テレビの料理番組」、「レシピ本・新聞・雑誌」が30%前後となりました。

  • 健康感を理由に和食の頻度が増加!一方で、ご飯や味噌汁を食べる頻度は減少

    10年前と比べて和食を作る頻度が増えた人は46%となり、理由として「健康的だから」、「カロリーが低いから」などが挙がりました。逆に、洋食を作る頻度が減った人は32%となり、理由として「カロリーが高いから」などが挙がりました。一方で「白飯」、「味噌汁・吸い物」、「漬け物」を食べる頻度は減っていることから、和食の内容が変わってきていることもうかがえました。

  • 使う頻度が増えた人が最も多かった調味料はオリーブオイル!

    10年前と比べて「オリーブオイル」の使用頻度が増えた人は54%となり、今回調査した調味料の中で最も高くなりました。次いで「酢(41%)」、「めんつゆ(39%)」、「ごま油(37%)」となり、健康感の強いものや、メニューへの汎用性の高いと思われるものが上位となりました。

  • 調理済食品の利用には時短意識と健康意識が影響

    10年前と比べて使用頻度が増えた調理済食品は「冷凍食品」、「出来合いの惣菜」、「惣菜の素」の順となり、その理由は「調理時間の短縮」が最も多くなり、調理への時短意識がうかがえました。一方で、使用頻度が減ったものは「インスタント食品」、「レトルト食品」、「缶詰」の順となり、「健康が気になる」、「安全性が分からない」といった理由も多く挙がっていることから、健康面を意識する様子もうかがえました。 ※出来合いの惣菜、レトルト食品、冷凍食品、インスタント食品、缶詰、惣菜の素を調理済食品として聴取

10年前からの和食/洋食を作る頻度の変化

  • 和食、洋食とも「変わらない」が最も高くなるものの、和食は「増えた※1」が46%、「減った※2」が6%と、増えた人が多くなり、逆に洋食は「増えた」が13%、「減った」が32%と、減った人が多くなりました。
  • 和食が「増えた」理由は「健康的だから」が72%、洋食が「減った」理由は「カロリーが高いから」が67%で最も高くなり、健康への意識の強まりがメニューの変化に表れていることがうかがえました。
  • ※1:「増えた」、「やや増えた」の合計
  • ※2:「減った」、「やや減った」の合計
10年前からの和食/洋食を作る頻度の変化

10年前からの普段の夕食における調味料の使用頻度の変化

  • グラフに記載の15種類の調味料について、増えたものは、「オリーブオイル」が54%で最も高く、次いで「酢(41%)」、「めんつゆ(39%)」、「ごま油(37%)」となりました。
  • 減ったものは、「ソース(32%)」、「ケチャップ(32%)」、「砂糖(30%)」となりました。
10年前からの普段の夕食における調味料の使用頻度の変化

本レポートの詳細は下記のPDFファイルでご覧いただけます。

生活科学研究課 ショートレポート No.25 わが家の夕食メニューの変化 健康意識の高まりにより見直される和食 ~ご飯や味噌汁抜きの新しいスタイルに変化?~

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