食と生活情報レポート
食生活を中心とした社会の動きについて、調査した結果を紹介します。
子どもの頃の食環境による6タイプ別分析
現在の食意識に、子どもの頃の料理体験が大きく影響
~料理への時短志向は仕事の有無と関係なし!?~
2013年に生活科学研究課が実施した調査では、食事作りの時短化やメニューの変化など、食スタイルの変化を明らかにしました。その背景には、女性の社会進出や単身世帯の増加などの影響が考えられますが、これらの社会環境だけでなく、家庭環境が及ぼす影響について調査しました。その結果を基に、子どもの頃の食環境により女性を6つのタイプに分類し、現在の食意識との関連性について分析しました。
(日清オイリオグループ(株)生活科学研究課調べ)
調査概要
- 調査実施日
- 2013年8月9~11日
- 調査手法
- インターネット
- 調査地域
- 全国
- 調査対象
- 20~60代の女性
- サンプル数
- 1199サンプル(ウェイトバック集計)
- 分析方法
- 子どもの頃の食環境を基に、因子分析とクラスター分析により生活者を分類
調査結果
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料理は母親から子へ伝承されている
雑誌、インターネット、テレビなど様々な媒体から情報が入手できる中、「母親などの家族」から料理全般を覚えた割合が最も高く、親から子へ料理が伝承されている様子がうかがえ、さらにその半数以上は子どもの頃に覚えていることが分かりました。
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子どもの頃の料理体験が、大人になってからの食への積極性に大きく影響!
親が料理に積極的であった層を比較すると、「食への積極性」は料理の手伝いをよくしていた”親も子も料理積極層”では高いものの、料理の手伝いをしてなかった”親だけ料理積極層”では低いことから、親の料理への意欲より子どもの頃お料理体験によって形成されていることが推測されました。
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外食を積極的に利用していると、メリハリをつけて食を楽しむようになる!?
中食や外食を積極的に活用していた”外食も積極活用層”は大人になっても「中食・外食の活用」が高い一方で、「節約」や「食への積極性」も高く、食全般にメリハリをつけて楽しんでいる様子がうかがえました。
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料理への簡便・時短意識に、仕事の有無は関係なし!?
親も子も料理に非積極的だった”食はみんなで楽しく層”は、料理への簡便・時短意識が高い様子がうかがえました。一方で、”親も子も料理積極層”では料理に手間ひまをかける意識が高いものの、両者における専業主婦の割合はほとんど変わらないことから、仕事の有無といった社会環境だけでなく子どもの頃の食環境も、現在の食意識に影響していることが推測されました。
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行事食の実施率には子どもの頃の食のしつけが影響!?
行事の実施率は”食のしつけ厳格層”で高くなり、食卓マナーと同様に伝統的な食習慣についても教え込まれ、大人になっても実践している様子がうかがえました。また、どの層も伝統的な食習慣を守りたいという意識が高いことがわかりました。
子どもの頃の食環境により6つのタイプに分類
現在の食意識
- 「食への積極性」は、“親も子も料理積極層”、“外食も積極活用層”、“食のしつけ厳格層”と、子どもの頃に料理の手伝いをしていた層で高くなる一方、“親だけ料理積極層”では低いことから、親の料理への意欲より子どもの頃の料理体験によって形成されていることが推測されました。
- “外食も積極活用層”は大人になっても「中食・外食の活用」が高い一方で、「節約」や「食への積極性」も高いなど、食全般にメリハリをつけて楽しんでいる様子がうかがえました。
- “食はみんなで楽しく層”は「手間ひまをかけて料理をしている」が低く、「惣菜や冷凍食品など出来合いのものが多い」が高いことなど、料理の簡便・時短意識が高い様子がうかがえました。
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