食と生活情報レポート

食生活を中心とした社会の動きについて、調査した結果を紹介します。

ミドル・シニアの食生活
~50代・60代の意識と実態における年代別比較~

近年、日本では急速な高齢化や団塊世代のリタイヤ、高齢者の就業者数増加、買い物形態の変化等により、食生活のさらなる変化が見込まれています。
そこで、生活科学研究課ではミドル・シニア世代(50代・60代)において、2000年にも実施した調査と同様な食生活における意識と実態のアンケート調査を実施することで、2000年からの変化、現在のトレンドを分析するとともに、今後の予測について考察しました。今回はその調査結果の一部をご紹介します。
なお、この調査結果をまとめたショートレポートはPDFファイルでご覧いただけます。

(日清オイリオグループ(株)生活科学研究課調べ)

普段の食事メニュー

夕食のおかずは肉派?魚派?
好きな夕食メニュー(複数回答可)

夕食のおかずで「肉」、「魚」を食べる機会を比較すると、どの年代も「ほぼ同じくらい食べる」が50%程度となりましたが、50代は「肉」、60代は「魚」を食べる割合が高くなっていました。
さらに好きな夕食メニューとして全年代で「カレーライス」が上位にあがっていましたが、50代で「焼き肉」、「すき焼き」等の肉料理、60代では「刺し身」、「焼き魚」等の魚料理もあげられていました。
これらのことから、50代と60代とでは食の嗜好に大きな変化があることがわかりました。

中食スタイル

男性50代が最も利用!

中食の利用頻度

中食(総菜、弁当、冷凍食品、レトルト食品、インスタント食品)を「よく利用する」は、男性は60代より50代の方が高くなっていましたが、逆に女性は60代の方が高くなっていました。また「弁当」に関しては、他の中食と比較して「利用していない」が全年代とも高くなっています。

買い物スタイル

コンビニでの買い物が増加!

中食の利用頻度

食料品購入先は全年代とも「スーパーマーケット」がトップとなり、次いで男性50代・60代、女性50代では、「コンビニエンスストア」、「ドラッグストア」が高く、その利用理由として「近いから」、「行き慣れているから」といった利便性重視で買い物先を決めている様子がうかがえました。一方、女性60代では「スーパーマーケット」に次いで、「デパート」、「生協」の順となり、「安全・安心だから」、「品質・鮮度がいいから」等、品質も重視している様子がうかがえました。
また、前回調査結果と比較すると、「コンビニエンスストア」の利用率が30%以上も伸びていることが特徴的でしたが、その理由としては「コンビニエンスストア」における販売価格の低下や、生鮮品等の取扱品目拡大も推測されます。

食に対するインターネットの利用

男性も女性も「レシピ検索」

食に対するインターネットの利用

利用しているサービスは、男性50代で「飲食店検索」、男性60代で「通信販売」、女性50代・60代は「レシピ検索」がトップとなり、男性でも「レシピ検索」が上位にあがっているのが特徴的でした。
昨今話題になっているネットスーパーの利用は10%程度と、あまり利用されていないことがわかりました。その理由として「必要性を感じないから」、「実際の商品を見て買いたいから」等が上位にあがっていました。

本レポートの詳細は下記のPDFファイルでご覧いただけます。

生活科学研究課 ショートレポート No.16 ミドル・シニアの食生活~50代・60代の意識と実態における年代別比較~