PART.4 油の取り扱い 便利ワザ①

疲れた油の見分け方 上手な保存法

「油の替え時がよくわからない」「ビックリ!油が泡だらけ」という経験はありませんか?
油の取り扱い 便利ワザを紹介しますので、ぜひ実践してみてください。

油も使うと“疲れ”がでる

揚げ油に使った油は、何回ぐらいまで使えるのでしょうか。これは揚げ油の種類や揚げ種・温度・時間などによって異なり、一概には言えませんが回数を重ねれば、その分、油が疲れるのは事実。だいたい3~4回が目安と覚えておきましょう。必要以上の高温で揚げ物をしたり、揚げカスをそのままにしておいたりすると油の疲れを早めてしまいます。

“疲れた油”
5つの
チェック法

いやな臭いが
しませんか?

加熱時に枯れ草や塗料のような油臭い不快な臭いがしたら疲れた証拠です。

色が濃くなって
いませんか?

疲れた油は色が濃くなります。とくに魚などの揚げ物をすると着色が強くなります。

泡が消えにくく
なっていませんか?

ただし、新しい油でも天ぷらの衣に卵を多く使ったり、揚げ種によっては消えにくいカニ泡ができます。

ねばりが
出ていませんか?

温度が下がったときに、ねばりが出てきたら油が疲れている証拠です。

180℃ぐらいで
煙が出ませんか?

180℃は天ぷらを揚げる温度です。新鮮な油は230~240℃までは煙はでません。

参考

疲れた油は
もとに戻りません。

梅干を焦げるまで揚げる、水分の多い野菜を入れる・・・など、昔から油を若返らせる言い伝えがありますが、これらは迷信。一度疲れた油はもとに戻りません。

泡立ち 揚げ種から油にうつる成分

水蒸気による一時的にでる泡

油に入れた直後は、急激に熱せられた食材の水分が一気に蒸発し、勢いよく泡が発生しますがすぐにおさまります。原因は、水蒸気なので、新しい油でも泡立ちます。
食材を一度にたくさん入れると、油がふきこぼれることがあります。食材は、鍋の表面の1/3〜1/2程度を目安に揚げましょう。

油の劣化による消えにくい泡

揚げ油を繰り返し使うと、徐々に泡が消えにくくなり、食材を取り去った後もしばらく泡が残ります。さらに使い続けると揚げている食材が見えなくなるほどの泡(カニ泡)がでます。

消えにくい泡(カニ泡)

これが油の上手な保存法

油は生きものです。保存の仕方によって品質が落ちたり、寿命を縮めてしまうこともあります。
上手に保存して、いつもおいしい油を味わいましょう。

直射日光や蛍光灯の光を避ける。

光は油を早くいためる原因になります。保管場所は暗くて、涼しい所を選んでください。
※冷蔵庫に保管する必要はありません。

温度の高い場所は避ける。

高熱・高温も油をいためる原因のひとつ。ガスコンロの周辺はもちろん、買物途中、炎天下の車の中に長時間置いたりするのも禁物です。

開栓したら、きちんとキャップをしめる。

油は空気に触れてもいたみます。また、キャップをしめ忘れるとゴミやアリ・ゴキブリなどが入ることもありますから注意してください。使用後はキャップをしっかりしめたり、缶の場合はアルミホイルなどでカバーをしておきましょう。

開栓したら、なるべく早めに使いきる。

おいしく召し上がるために、開栓したら1~2ヵ月で使いきりましょう。

しまい忘れにご用心

押し入れや物置などに、頂き物の油が保存されていませんか。賞味期限が過ぎないよう、ときどきチェックしてください。

日清オイリオギフトは、賞味期限のメモ欄があります。

賞味期限の過ぎたものは・・・・・

いつまでもおいしく食べられるかどうかは、保存状態、容器の種類などによって異なります。賞味期限が過ぎたらすぐ使えないということではありませんが、おすすめできません。できるだけ賞味期限内でご利用ください。

油の白濁や凍結は
心配ありません

冬場、油が濁ったり、固まったりして驚かれた経験はありませんか。これは油の成分の一部が固まって起きる現象です。水が0°Cで凍るのと同じように、油も低温で固まることがあるのです。特にオリーブオイルは10°Cを下まわると濁ったり、白く固まったりします。しかし、一度白濁したり、凍結した油も容器ごとぬるま湯などで温めれば清澄な油に戻ります。安心してお召し上がりください。

油と容器の相性

アマニ油、えごま油やMCTオイルは、ポリスチレン製の容器(カップラーメン等)には使用しないでください。容器の内部が変質し、お湯がこぼれる可能性があります。