Health management 健康経営への取り組み

日清オイリオグループにとって社員は最大の財産であり、社員とその家族の心身の健康を維持・増進することは、経営における重要な「投資」であるとの考えから、2017年に「健康経営宣言」を制定しました。
「社員が健康であること」は、企業経営の基盤であり、パフォーマンスの向上や、疾病による生産性低下を防止するとともに、お客さまに、安全・安心な商品を安定的に提供するために必須であると考えます。
一人ひとりがやりがいを持って活力高く働き、健康的で豊かな人生を送れるように、これからも社員の健康維持・増進を図る支援を推進していきます。

健康経営宣言

社員の健康は本人や家族の幸せの基盤であるとともに、会社が持続的に発展していくための最も大切な財産です。私たちは、「おいしさ・健康・美」を追求する事業を展開していく経営理念のもと、「社員一人ひとりが元気で活き活きと働いている会社」を目指し、社員の健康の維持・増進を推進いたします。日清オイリオグループは健康経営を通じて、一層の企業価値の向上とともに社会に貢献していくことをここに宣言いたします。

推進体制

日清オイリオグループの健康経営は、経営トップが健康経営推進の最高責任者を務め、専任組織「健康経営推進部」を中心に、各事業所や健康保険組合等と連携しながら、全社一丸となって取り組みを進めています。
また2020年度より、社員参加型の取り組みを強化するべく各事業所に健康推進チームを発足させ、事業所での独自企画を立案・実行するとともに全社施策の展開を強力に推進しています。

健康経営戦略マップ

  • 生活習慣病予防

    生活習慣病の予防には、肥満、血圧、血糖、脂質に関する数値の改善が重要です。
    社員の様々な病気のリスクを低減するため、食習慣の改善や運動の習慣化に取り組みます。

  • 禁煙促進

    喫煙はがんをはじめ、多くの病気に関係する重要な危険因子です。当社の喫煙者比率は年々減少していますが、さらなる禁煙を推進していくため、禁煙の費用補助、教育・啓発、環境整備に取り組みます。

  • こころの健康

    社員がこころの健康を保ち、多様な個性や能力を最大限に発揮し、活き活きと働き続けられるように、社員のメンタルヘルス対策に取り組みます。

健康指標

指標を経年で把握することにより、各取り組みについてPDCAサイクルを回しています。
健康経営の各種施策の効果として、社員の働きがいが高まるとともに、アブセンティーイズムも低い水準を維持し、生産性向上に繋がっています。

重点課題 課題達成に向けた健康指標 2018年度
実績
2019年度
実績
2020年度
実績
2021年度
実績
2022年度
実績
2024年度
目標
生活習慣病予防 【肥満リスク者割合の低減】※1
BMI25以上の割合
29.3% 30.4% 30.1% 29.3% 29.1% 25.0%
【高血圧リスク者割合の低減】※1
最高血圧130mmHg以上または最低血圧85mmHg以上の割合
35.0% 35.5% 34.4% 32.4% 32.8% 33.0%
【糖尿病リスク者割合の低減】※1
空腹時血糖値100mg/dL以上またはHbA1c5.6%(NGSP値)以上の割合
40.3% 45.2% 41.0% 40.0% 39.9% 34.0%
【脂質リスク者割合の低減】※1
中性脂肪150mg/dL以上またはHDLコレステロール40mg/dL未満の割合
20.9% 22.7% 20.3% 20.8% 19.9% 19.0%
【運動習慣者比率の増加】
1回30分以上の運動を週1回以上
35.7% 37.7% 35.9% 37.1% 37.0% 45.0%
特定保健指導終了率の向上 93.1% 100% 98.3% 98.6% - 100%
禁煙促進 喫煙率の低減 24.5% 24.0% 22.8% 21.9% 21.2% 16.0%
こころの健康 平均睡眠時間6時間以上の割合の増加 40.2% 42.6% 47.7% 47.4% 46.9% 54.0%
ストレスチェックAB判定率90%以上 89.7% 87.7% 90.5% 88.3% 88.5% 91.0%
健康診断・ストレスチェックの徹底 社員本人受診率100%の維持 100% 100% 100% 100% 100% 100%
ストレスチェック実施率の向上 97.7% 96.3% 95.7% 97.5% 97.5% -
家族特定健診受診率の向上
(40歳以上被扶養者)
46.0% 61.6% 71.1% 70.6% 77.3% 70.0%
精密検査受診率の向上 - - 76.7% 88.4% 79.1% 90.0%
パフォーマンス向上
生産性低下防止
【ワークエンゲージメントの向上】
働きがいを感じる社員の割合※2
69.2% 63.7% 67.2% 64.6% 63.0% 70.0%
【アブセンティーイズムの低減】
傷病による休暇取得、欠勤、休職日数合計の全社員平均
1.18日 1.41日 1.16日 1.80日※3 2.59日※3 1.00日
傷病による長期欠勤・休職者率(正社員)※4 0.49% 0.24% 0.39% 0.38% 1.00% -
【プレゼンティーイズムの向上】
SPQ東大1項目版(全社員平均)※2
- - - 87.1% 86.9% -
【ヘルスリテラシーの向上】
日頃から自身の健康を意識し、健康増進に関わる取り組みを行っている社員の割合※2
- - - 59.3% 55.9% -

重点課題生活習慣病予防

課題達成に向けた健康指標
【肥満リスク者割合の低減】※1
BMI25以上の割合
2018年度
実績

29.3%
2019年度
実績

30.4%
2020年度
実績

30.1%
2021年度
実績

29.3%
2022年度
実績

29.1%
2024年度
目標

25.0%
課題達成に向けた健康指標
【高血圧リスク者割合の低減】※1
最高血圧130mmHg以上または最低血圧85mmHg以上の割合
2018年度
実績

35.0%
2019年度
実績

35.5%
2020年度
実績

34.4%
2021年度
実績

32.4%
2022年度
実績

32.8%
2024年度
目標

33.0%
課題達成に向けた健康指標
【糖尿病リスク者割合の低減】※1
空腹時血糖値100mg/dL以上またはHbA1c5.6%(NGSP値)以上の割合
2018年度
実績

40.3%
2019年度
実績

45.2%
2020年度
実績

41.0%
2021年度
実績

40.0%
2022年度
実績

39.9%
2024年度
目標

34.0%
課題達成に向けた健康指標
【脂質リスク者割合の低減】※1
中性脂肪150mg/dL以上またはHDLコレステロール40mg/dL未満の割合
2018年度
実績

20.9%
2019年度
実績

22.7%
2020年度
実績

20.3%
2021年度
実績

20.8%
2022年度
実績

19.9%
2024年度
目標

19.0%
課題達成に向けた健康指標
【運動習慣者比率の増加】
1回30分以上の運動を週1回以上
2018年度
実績

35.7%
2019年度
実績

37.7%
2020年度
実績

35.9%
2021年度
実績

37.1%
2022年度
実績

37.0%
2024年度
目標

45.0%
課題達成に向けた健康指標
特定保健指導終了率の向上
2018年度
実績

93.1%
2019年度
実績

100%
2020年度
実績

98.3%
2021年度
実績

98.6%
2022年度
実績

-
2024年度
目標

100%

重点課題禁煙促進

課題達成に向けた健康指標
喫煙率の低減
2018年度
実績

24.5%
2019年度
実績

24.0%
2020年度
実績

22.8%
2021年度
実績

21.9%
2022年度
実績

21.2%
2024年度
目標

16.0%

重点課題こころの健康

課題達成に向けた健康指標
平均睡眠時間6時間以上の割合の増加
2018年度
実績

40.2%
2019年度
実績

42.6%
2020年度
実績

47.7%
2021年度
実績

47.4%
2022年度
実績

46.9%
2024年度
目標

54.0%
課題達成に向けた健康指標
ストレスチェックAB判定率90%以上
2018年度
実績

89.7%
2019年度
実績

87.7%
2020年度
実績

90.5%
2021年度
実績

88.3%
2022年度
実績

88.5%
2024年度
目標

91.0%

重点課題健康診断・ストレスチェックの徹底

課題達成に向けた健康指標
社員本人受診率100%の維持
2018年度
実績

100%
2019年度
実績

100%
2020年度
実績

100%
2021年度
実績

100%
2022年度
実績

100%
2024年度
目標

100%
課題達成に向けた健康指標
ストレスチェック実施率の向上
2018年度
実績

97.7%
2019年度
実績

96.3%
2020年度
実績

95.7%
2021年度
実績

97.5%
2022年度
実績

97.5%
2024年度
目標

-
課題達成に向けた健康指標
家族特定健診受診率の向上
(40歳以上被扶養者)
2018年度
実績

46.0%
2019年度
実績

61.6%
2020年度
実績

71.1%
2021年度
実績

70.6%
2022年度
実績

77.3%
2024年度
目標

70.0%
課題達成に向けた健康指標
精密検査受診率の向上
2018年度
実績

-
2019年度
実績

-
2020年度
実績

76.7%
2021年度
実績

88.4%
2022年度
実績

79.1%
2024年度
目標

90.0%

重点課題パフォーマンス向上 生産性低下防止

課題達成に向けた健康指標
【ワークエンゲージメントの向上】
働きがいを感じる社員の割合※2
2018年度
実績

69.2%
2019年度
実績

63.7%
2020年度
実績

67.2%
2021年度
実績

64.6%
2022年度
実績

63.0%
2024年度
目標

70.0%
課題達成に向けた健康指標
【アブセンティーイズムの低減】
傷病による休暇取得、欠勤、休職日数合計の全社員平均
2018年度
実績

1.18日
2019年度
実績

1.41日
2020年度
実績

1.16日
2021年度
実績

1.80日※3
2022年度
実績

2.59日※3
2024年度
目標

1.00日
課題達成に向けた健康指標
傷病による長期欠勤・休職者率(正社員)※4
2018年度
実績

0.49%
2019年度
実績

0.24%
2020年度
実績

0.39%
2021年度
実績

0.38%
2022年度
実績

1.00%
2024年度
目標

-
課題達成に向けた健康指標
【プレゼンティーイズムの向上】
SPQ東大1項目版(全社員平均)※2
2018年度
実績

-
2019年度
実績

-
2020年度
実績

-
2021年度
実績

87.1%
2022年度
実績

86.9%
2024年度
目標

-
課題達成に向けた健康指標
【ヘルスリテラシーの向上】
日頃から自身の健康を意識し、健康増進に関わる取り組みを行っている社員の割合※2
2018年度
実績

-
2019年度
実績

-
2020年度
実績

-
2021年度
実績

59.3%
2022年度
実績

55.9%
2024年度
目標

-

※1 35歳以上社員のデータ
※2 社内アンケート調査を元に測定。(対象:正社員およびシニア社員 2022年度 測定人数1,391名 回答率99.8%)
※3 2021・2022年度は、新型コロナウイルス感染症の罹患者増加、ワクチン接種後の体調不良による休暇取得による影響等で、アブセンティーイズムが増加しました。
※4 期間中に長期欠勤(連続1ヵ月以上)・休職を経験した者をカウント。前年度からの継続を含み、有休・積立有休の消化、事故に起因するものは含まず。

具体的な取り組み

ロゴマーク・キャッチコピー

健康経営の活動のシンボルとなるロゴマークとキャッチコピーは、社員と社員の家族から募集したアイデアを形にしたものです。
全社員が一体となって健康づくりに取り組めるよう、健康経営施策を広く発信するために活用しています。

予防

社員の心身の健康に配慮することは、企業の大切な責務です。社員一人ひとりが元気に活躍できるよう、健康診断項目の充実やストレスチェックでの定期的なセルフチェック、フォロー体制の充実化に取り組んでいます。
その他、健康保険組合と一体となり、各種がん検診の実施、人間ドックの費用補助、無料歯科検診といった疾病予防事業にも力を入れています。
感染症対策としては、インフルエンザの予防接種の一部費用負担や、業務の合間に受診できるように社内での集団接種(一部の事業所)を行っています。
また、健康づくりへの意識向上のため、健康セミナーや健康測定会を定期的に開催しています。

2022年度開催の健康セミナー(※全社員対象)

女性健康サポートセミナー 女性社員および管理職それぞれを対象としたセミナーをオンデマンド配信。
女性社員向け3講座開催(約190名受講)、管理職向け1講座開催(約260名受講)
オンライン健康セミナー 運動、栄養、睡眠、リフレッシュなどをテーマとしたセミナーを計5講座開催
(グループ会社含め約160名受講)
がんセミナー がん検診とがん治療に関する情報の重要性をテーマとしたセミナーを開催
(グループ会社含め約130名受講、セミナー満足度88%)

※上記以外にも、e-ラーニングやエクササイズ動画の配信を行っているほか、各事業所毎に健康セミナーや健康測定会を独自で企画・実施しています。

食習慣改善

食に関わる企業として幅広い世代の健康づくりに貢献するため、東京都健康長寿医療センターと共同開発した食のセルフチェックアプリ「バランス日記~10食品群チェック~」を無料で一般公開しており、社員も積極的に活用しています。
また、普段の食事から社員の健康を支援するべく、社員食堂がある事業所では、自社製品の健康オイルやドレッシングを自由に利用出来るほか、栄養バランスのとれたヘルシーメニューを提供し、メニューに使用されている10食品群の掲示を行うなど、社員に好評を得ています。
2021年には、本社・横浜磯子事業場の社員食堂において、「健康な食事・食環境」認証制度※の審査・認証を取得した「スマートミール」の基準に沿った定食メニューの提供を開始しました。理想的な栄養バランスの食事をとることで、野菜摂取量の増加や塩分摂取量が改善され、当社の健康課題のひとつである「生活習慣病予防」に繋がることを期待しています。

※「健康な食事・食環境」認証制度は、外食・中食・事業所給食で、健康づくりに役立つ栄養バランスのとれた食事(通称:スマートミール)を、健康的な空間で継続して提供している店舗や事業所を認証する制度です。特定非営利活動法人 日本栄養改善学会、一般社団法人 日本糖尿病学会など、事業に賛同する13 の学会から構成される「健康な食事・食環境」コンソーシアムが認証を行っています。

食堂メニュー例

スマートミール ロゴマーク

禁煙促進

禁煙や受動喫煙による健康被害を防止するため、喫煙室の廃止や就業時間中の利用制限を進めるとともに、禁煙に取り組む社員とその家族に対し、禁煙外来治療やオンライン診療による卒煙治療プログラム、禁煙ガムを用いた短期間の禁煙体験プログラムの費用を補助しています。
2022年度には、喫煙者1名と非喫煙サポーター2名のチームを結成し卒煙にチャレンジするイベント「チームで卒煙マラソン」を実施し、全社で10チームが参加、内8チーム(8名)が卒煙に成功しました。
なお、2021年度以降に会社の支援制度を活用して禁煙にチャレンジした社員は延べ38名(2023年9月時点)です。

運動・コミュニケーション促進

全国の事業所で社員の心身のリフレッシュとコミュニケーションの活性化を目的に、有志によるサークル活動を推奨・支援しています。様々な世代の社員が集い、野球、卓球、バドミントン、ヨガなど、現在では約20のサークルが活動しています。
また、フィットネスクラブを割安料金で使える福利厚生サービスの導入や、一部事業所にはトレーニングルームを設置するなど、社員が気軽に運動に取り組めるように支援しています。

2020年からは健康意識向上と健康づくりの行動変容、習慣化に向け「日清オイリオグループ 健康ポータルサイト」を開設しました。日々のウォーキングなどの健康増進への取り組みに対してポイントを付与し、貯まったポイントを商品に交換できる仕組みや、本サイトを活用したウォーキングイベント、歩数ランキングの公開(個人、部署)など、やりがいや楽しさも意識した施策を展開しています。

(参考)健康ポータルサイト 参加率 49.8% (2023年9月時点)
投資額 約236万円(2022年度)

3カ月間のウォーキングイベント 達成条件クリア人数 2021年度:329名、2022年度:269名
※達成条件:3カ月で50万歩以上歩く

労働安全衛生の取り組み

労働安全衛生に関するマネジメント体制として、事業所毎に設置する安全衛生委員会(安全衛生防災委員会)に会社および労働組合の代表者が出席し、社員の安全確保や安心・快適に働くことができる職場の形成に向けた審議を定期的に実施しています。
そして同委員会で策定した方針・計画のもと、労働安全衛生の推進担当者が中心となり、リスクマネジメントの視点での危険予知と危険要素の未然撲滅を図る予防管理や、作業環境の改善、社員の健康の保持・増進等の取り組みを実行しています。
労働安全衛生法等の関連法規遵守のみならず、全社員の安全確保と健康経営推進の取り組みを連動させた施策を積極的に展開しています。

安全衛生防災に関するデータは、サステナビリティデータ集をご確認ください。

ホワイト500認定 経済産業省および日本健康会議が共同で実施する健康経営優良法人認定制度において、「健康経営優良法人2023(大規模法人部門)~ホワイト500~」に認定されました。
大規模法人部門認定法人の中で、健康経営度調査結果の上位500法人が「ホワイト500」として認定されます。当社は 「ホワイト 500」に2017 年に初めて認定され、今回で 5 度目となります。